TOPページ腰部脊柱管狭窄症治療の前に > 脊柱管狭窄症を骨盤・背骨の歪み解消で改善

矯正を施す目的はもちろん脊柱管の狭窄症状を改善させることにあります。

もう一つは狭窄によるものなのか仙腸関節滑走不全から生じているものなのかを見分ける意図もあります。

手術前に手技治療による脊柱管狭窄症の対策で記載したように骨盤帯のネジレは検査と問診から判定できますので、仙骨または寛骨側からの徒手によって良くなれば仙腸関節由来の痛みであった事が判明します。

手術等をご検討されているのであれば、一度、検査を受けてみて、その結果からどちらが真の原因であるか判定するのが大変有効であります。

もし手技により仙腸関節機能が正常に戻っても効果が全くないようであるならば、それとは関係なく、狭窄による神経圧迫が考えられます。

但し、排尿障害がハッキリ現われる膀胱直腸を支配する神経の圧迫では、骨盤の歪み矯正を施し仙腸関節が正常な動きを取り戻しても改善される事は殆んどあり ませんので、医師の指示に従い適切な治療を受けましょう。

できる事ならだれもが手術は避けたいものですね。

仙骨側からの手法はネジレが軽症の例で有効です

もしも、脊柱管狭窄症の原因が骨盤の歪みに起因している可能性が高く、検査からも異常が確認出来れば どのうような変位かを正確に見極める事が先決になります。

仙骨に対して患側寛骨の落ち込みや、極度の前方並進などかがなく、所謂ロッキングだけで腰下肢症状も比較的軽症ならば仙骨の可動性を確保する方法で対応が可能であると考えられます。

この方法なら患者さんの生活のパターンを変える事なく治療できる点があげられます。

通常は仙腸関節面の滑走不全として扱いますので、正常な滑走が回復すれば、異常緊張を起していた 筋・靱帯も弛緩し、症状も緩和してくるはずです。

但し、捻れ状態によっては、効果が一時的もしくは全く効果が期待できないと考えられるため仙骨側からの方法は適応致しません。

  1. SLR検査・パトリック検査から骨盤帯の異常を確認します。可動域の制限があれば陽性です。 但し、柔軟性のある方や代償運動が上手く働いている方は歪みがあっても陰性になるため注意を要します。
  2. 患者さんを側臥位(横向き)にして膝を抱え込んだ状態にしてもらい手のひら側で仙骨を関節面に沿って呼吸に合わせて軽く動かします。
  3. 痛みやシビレが強い例では仙骨を軽く押えただけでいたがりますので矯正の強弱は患者さんが痛みを感じない程度で繰り返し施します。
  4. 次に後頭骨と頚椎付着部の緊張を減圧し、硬膜の可動性を高め仙骨から脳脊髄液がスムーズに還流されるように導きます。
  5. 再度、SLRやパトリック検査で、可動域が改善されたかどうか確認します。その時、患者さんからも 痛みやシビレ、ツッパリが緩和しているかどうか確認が必要となります。
  6. 患者さんから痛みやシビレが良くなったと確認がとれても、術者の可動域検査で改善がみられていない場合は陽性です。また、その逆のパターンも同様で、あくまでも術者と患者さん双方が改善されたと認識することで矯正は終了します。
  7. 可動域が改善され痛みシビレ・ツッパリが軽減していたなら、1週間程度、間をおいてから再度を繰り返していきます。
  8. 通常、数週間~1ヶ月程度でかなりよくなります。

寛骨側からの手法は仙腸関節捻れが酷い例やロッキングしてる場合に用います。

重症例や、腰痛や痺れが長期化しているなど、脊柱管狭窄症とされても、外傷などで過去に臀部を強打した経験のある方は、寛骨の歪みを矯正することで改善されることがあります。

長期化で仙腸関節が捻れが固定化してしまった例でも狭窄症同様に坐骨神経痛を生じるために適応となります。

筆者の経験からでは、殆んどが寛骨からの手技を用いるのが適切であると考えています。

過去に外傷や腰痛既往歴があり、それが長期期している例では、非常に複雑な骨盤変位パターンを示していますので、かなりの熟練がないと 捻れ状態を把握する事は出来ません。

つまり片側だけでなく、両方の寛骨を矯正する必要が大半だからです。

例えば、片側が仙腸関節閉鎖力不全で、もう片方が前方回旋から並進している。

或いは、SLR検査では陰性で片側の足が外旋(開いている)し、他動的(術者が動かす)には内旋が入っていたり、もう 片側が面内突起を損傷しているケースなど、そのパターンは様々なので、具体的に記載する事は省略します。

患者さん個人個人の状態を見極めて正常な位置関係と仙腸関節の正常な動きを取り戻す手法が必要です。

上記のような例では、スラストやマニュピレーションだけでなく二人掛りで引っ張ったり、足をズレと反対側に牽引 したり、ズレと反対側にを施しても効果が殆んどないか改善されたとしても一時的で、正常な仙腸関節の動きを取り戻すことはよほどの奇跡がおこらない限り不可能であります。

つまり、正確な歪み状態の把握とそれに応じた特殊な技術が必要となります。

通常、手技は一回です。
まれに、外傷等により変位が酷く、一回の矯正で正常の戻す事が難しい事がありますので、その場合は2回~3回に分けて施すことがあります。

その後は骨盤ベルトの着用と生活パターンを見直して頂き、再発することを防ぐことがとても重要になります。

たとえ寛骨のネジレが正常な状態に戻したとしても、一定期間の養生がないと容易に元に戻ってしまいますので、手技と同じほど養生が大切であると 言えます。

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