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主に腰椎第一から第四で支配される腰神経叢について

脊髄神経の中で腰神経叢は、おもに第一腰髄神経から第四腰髄神経で構成されています。

腰部や太ももの前についている筋肉を動かしたり、皮膚感覚を感知する役割があるための、この神経に何らかの障害があると腰痛だけでなく、ふとももや下肢などにも痛みとシビレを感じます。

腰神経叢は大きく分けて6つに分別され、それぞれの神経が各々の筋肉はを動かしたり感覚を感じ取ったり、或いは協調的に作用したりもしています。

坐骨神経

1.腸骨下腹神経

腸骨下腹神経は第12胸髄神経と第一腰髄神経で構成され腰方形筋と呼ばれる腰の下部にある筋肉の内側を通り腎臓の後ろ側を越えて走行しています。

この神経はお腹にある腹筋の神経の一部でもあります。

また、2本に分かれる枝の神経のうち一本は恥骨の皮膚感覚を、もう一本はお尻の外側の皮膚感覚を伝える役目があります。

2.腸骨鼡径神経

腸骨鼡径神経は、腰髄第一神経から 鼡径靱帯に沿って走り、精索とともに陰嚢に達しています。

女性では 子宮円索とともに大陰唇に至ります。

この神経もお腹にある腹筋を動かす役割の一部を担っています。

3.陰部大腿神経

腰髄第一神経と腰髄第二神経で構成される陰部大腿神経は、腰筋の上で陰部枝と大腿枝の2枝に別れ、陰部枝は精索(♂)もしくは子宮円索(♀)とともに陰嚢に分布 します。

この神経は精巣挙筋を支配していますので、陰嚢または、大陰唇の皮膚感覚や大腿領域の感覚も受け持っています。
また、この神経の枝は鼡径靱帯を通って大腿の外側の感覚も支配 しています。

4.外側大腿皮神経

大腿外側面の皮膚に分布して、その周囲の感覚を伝えるのが外側大腿皮神経です。

純知覚神経で皮下にあるため、太ももを締め付けるようなズボンなどにより神経が圧迫され大腿にシビレを感じることがあります。

5.大腿神経

大腿神経は腰髄第二神経から腰髄第四神経で構成され、主に膝を伸展(のばす)時に作用します。

腰神経叢では最大で鼡径靱帯をくぐってから、数本の枝に分かれます。

大腿の感覚を伝える前枝、大腿を伸ばす運動性の外側群と内側群、および伏在神経で構成されています。

この神経が侵されると膝関節の伸ばすことが出来ないだけでなく、股関節を曲げる力も減弱してきます。

伏在神経は下腿から膝関節の内側面を通って膝のした内側(内果)に達しています。

6.閉鎖神経

閉鎖神経は足を内側に引き寄せる(大腿の内転)運動を司っています。
また、大腿の皮膚感覚も支配しています。

骨盤の損傷により、この神経が侵されると立ったり座ったりすることが困難になります。
また、損傷を受けた側の足をあげれなくなるために足組みができなくなったりもします。

主に第四腰椎から第四仙椎で支配される仙骨神経叢について

脊髄神経の中で第四腰髄神経~第四仙骨神経(L4~S4)前枝から構成されるものを仙骨神経叢と呼びます。

仙骨神経叢からでる神経はおしりや太もも・足など下肢の大半に分布しています。

腰痛とともに現われるおしりや下肢の裏や側面にシビレを起すのもは、この神経叢の何れかや複数に何らかの障害が生じていと推測されます。

坐骨神経の走行

1.坐骨神経

小指ほどの太さで人体で最大の末梢神経が坐骨神経です。

坐骨神経は二つの神経(脛骨神経と総腓骨神経)から構成され、おしりから膝の裏近くまで共通の皮膜に包まれているため一本の神経幹のように見えます。

梨状筋の下方から出た坐骨神経は膝裏の上で2本に分離した後、総腓骨神経は膝の裏側から下腿の外側に周り皮膚感覚を伝える神経と主に感覚を伝える役目の浅腓骨神経と運動性の深腓骨神経に分かれ下肢に分布します。

脛骨神経は、膝裏から下腿の深部を走行して足首の内側から足裏に達し足首を底屈する働きを担います。

2.上殿神経

動脈や静脈とともに梨状筋の上から走行する上殿神経は大殿筋や中殿筋の運動を司ります。
また、足を外に開く(外転)筋肉に分布し支配しています。

3.下殿神経

動脈や静脈とともに梨状筋の下から出る下殿神経は、おしりの一番外側にある太い大殿筋に分布 しています。

4.後大腿皮神経

下殿神経とともに梨状筋の下から出て、大腿の中央部を通り膝の裏へ走行する後大腿皮神経は純知覚神経でおしりから太ももの裏側の皮膚の感覚を伝えています。