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はじめに

単に腰痛と言えども患者さんが痛みを覚える筋肉は限定された部位でなく広範囲に及んでいることが多いと言えます。

痛みを自覚しても、実際に診察してみると骨盤帯や臀部周りだったり、股関節の付近 だったり、背中であったりします。

腰から臀部までに付着している筋層は深部を走行しているものを含めると多数あり、外部から触診できるものよりも、直接触れる事が出来ない深部に痛みの中心がある事もよくあります。

ここでは、臀部から腰を通り頭部まで連なる脊柱起立筋および、骨盤帯(臀部~股関節)に付着しているものについて解説していきます。

上述のように腰と言っても実際には、臀部周りに痛みを覚えている事例が多いために、骨盤の歪みで機能低下を起しやすい種類を中心に紹介する次第です。

脊柱起立筋の構造と機能について

脊柱の運動に働く固有背筋のうちで、浅層のものを長背筋群と呼び、そのうち腰痛を起す代表的なものは、最長筋・腸肋筋・棘筋からなる脊柱起立筋です。

脊柱起立筋

背筋は三群にわけて考えます。

  • 腕の運動に働くもの
  • 呼吸の運動を補助するもの
  • 脊柱の運動に働くもの

脊柱の運動に働くものは、固有背筋と呼ばれ、浅層の長背筋群と短背筋群に区分され、運動の始まりと終わりの部分(起始と停止)から、三種類に分類されます。

そのうち表層を覆い痛みを感じやすいのが最長筋・腸肋筋・棘筋から構成されている脊柱起立筋と呼ばれるものです。

脊柱起立筋は主に背中を反らす動作や背骨を骨盤上で保つ作用があります。

棘筋は背中の骨の真横に位置し、頭頚部・胸部でよく発達しています。

その名前の通リ棘突起間を走行しています。

最長筋は丁度、三つの真ん中を走行し腰部付近は胸最長筋と呼ばれ、骨盤に近つくにつれて背骨の中心部近くを走行しています。

特に腰椎4番から骨盤帯あたりに付着する最長筋に痛みを感じやすいと言えます。
また、骨盤のひずみによる緊張を受けやすい箇所と言えます。

但し下部にいくほど腸肋筋との区別はつきずらくなります。

腸肋筋は、頚部・胸部・腰部からなり、腰部が最も発達しています。

これらは、腰をひねったり、慣れない運動などすると異常緊張や炎症を起しやすいと言えるでしょう。

横突棘筋

固有背筋で短背筋群から構成される横突棘筋は背骨の深部を走行し、下から回旋筋・多裂筋・半棘筋の順に重なり合っています。

これら三筋は、姿勢を保持する上で重要な働きを担っています。

横突棘筋が骨盤の歪みから異常緊張を起している場合や、自律神経系の異常でも三筋 、または、何れかに影響し臀部辺りの重だるさや違和感を感じる事があります。

臀部や股関節から足までの筋肉ついて解説します。

患者さんの訴えで、最も多いのが腰臀部・股関節・膝などの痛みだと言えます。

実際には患者さんが腰部の訴えられても、触診、或いは違和感のある部位を患者さん自ら触って頂くと臀部のあたりから骨盤上部付近を示されるパターンが非常に多くあります。

もう少し具体的にご説明すると、お尻や股関節を中心に背中までとなります。

お尻は腰椎や股関節や膝関節まで筋が張り巡っているだけでなく、その種類が多いため骨盤の捻れにより単筋だけでなく複数に炎症を生てじいる事例が多いと言えるでしょう。

臀部筋肉

主に下肢運動に関わる筋

大殿筋は臀部の表層を覆う大きな層で触診が可能です。

主に、股関節を反らす動き、つまり足を膝を曲げずに後に蹴るような動作を担っている大変強力な働きをします。

中殿筋と小殿筋は、大殿筋の下部に位置し、股関節を内側に回したり足を開く動作などを担っています。

歩行には三筋とも大切な働きをしていますので、歩く事で腰痛と同時にお尻の周りが痛くなることがよくあります。
また、自宅などで安静にしていても体位の変化や姿勢により痛むことも珍しくありません。

股関節の外旋に関わる筋

慢性化した腰痛や関節異常が関与する例では、臀部の深層で股関節を外側に回旋させる働きがある6つの筋肉が関与している場合があります。

  1. 梨状筋は上後腸骨棘と大転子を結ぶ線の深部で、複数の神経がこの下部から多数走行するため容易に圧迫されます。
  2. 上双子筋は坐骨棘に、下双子筋は坐骨結節から股関節に付着しています。
  3. 内閉鎖筋は上下双子筋の間を走行しています。
  4. 大腿方形筋は股関節の大転子から小転子に付着し、6つの筋の中で最下方になります。
  5. 外閉鎖筋は閉鎖孔の前面で、後方からは見えにくい筋です。

これ以外にも股関節を前に出す腸腰筋があります。

この筋は脊柱の前横面から股関節内側に付着 しています。